皆様ご存知のように、現在、都立高校の入試制度は、各校の推薦入試と一般入試があります。推薦入試は毎年1月下旬に行われ、小論文(作文)と集団討論および面接のみの選考であり、一般入試で行われる各教科の学力筆記考査はありません。
各校とも倍率はかなり高く、いわゆる【狭き門】にはなりますが、一般入試より、およそひと月ほど早く入試が行われるため、当塾の生徒たちの意識の傾向をみても、その多くが、私立を含めた本格的な高校受験のための、リハーサルといいますか、あくまで【運だめし(度胸だめし?)】的に、推薦入試にトライするのが本音のようです。
最初から「推薦1発で入りたい!!」と強いモチベーションを抱いて、推薦入試に望む生徒が少ないのが現状です。そのこと自体、決して悪いことではありませんが、塾を運営する側からすると、いささかもったいない気持ちもいたします。
選考基準となる、小論文や集団討論は、数学、英語などの一般教科とは異なり、ある意味、特別な能力を必要とし、正直、試験前日に一夜漬けで公式を丸覚えして、点数を稼ぐ……という風に、簡単に◯か×かの答えが出る趣旨のものではありません。
また、小論文をどうやったら上手に書けるか? その具体的な方法の見当もつかない生徒が、ほぼ100%だと思います。
結果的に、推薦入試の当日、さして自信のないまま、各校で出される小論文の課題に合わせて、文章を【書かされる】のですから、よほどの自信過剰な生徒以外は、「推薦入試は、どうせ運だめし(度胸だめし)だから、仕方ない」と本音で感じるのも、無理もない話でしょう。
でも、小論文を上手く書けるようになる方法は、ちゃんとある!! のです。多くの生徒や親御さんはもちろん、学校の先生たちでさえ、多くがその方法を「ご存じない」だけです。
小論文も含めた、いわゆる【作文教育】は、わが国の学校教育の現場において、昔も今も、きちんと系統立てて行われた事実がありません。なぜなら教師たちに、文章を教えるノウハウがないからです。
たいがいの中学や高校では、国語科の教師が文章指導を「させられる」はずですが、ここに、日本の【作文教育】の最大の欠陥があると思われます。
数学科の教師で、まさか因数分解の指導が難しい人はいないと思いますが、国語科の教師でも、文章が下手糞な人は大勢いるはずです。文章の巧拙と、国語科の教師のスキルとは、まったく無関係だからです。
文章が下手糞な教師に、「どうやったら小論文を上手に書くか?」の指導など、まったくのナンセンスであることは、具体例をここに記さなくてもおわかりになると思います。でも現実には、そういうお笑い草のような【作文指導】が、学校の教育現場において、平気で実践されてきたのです。それも、ウン十年も前からずっと。
これでは子どもたちは、いつまでたっても文章が上手くなりませんし、何年たっても都立高の推薦入試は、あくまで「運だめし(度量だめし)」の感覚から抜け出せません。
学校の教育現場で【作文指導】が難しいのであれば、当塾が、その役割を受け持とうではないか!! と、重い腰を上げました。
餅屋は餅屋の喩えのとおり、小論文(作文)指導に精通する、文章指導のプロを講師に迎えました。
プロにはプロなりの、長年、積み上げてきた「文章が上手くなるための方法論」があります。数学の公式や、英語の構文のようなものです。文章創作にも、ちゃんとした一定の【ルール】があるのです。
ただし……、ここが重要ですが、小論文(作文)指導は、いささか時間がかかります。数学の公式を、一夜漬けで丸暗記するようなわけには、正直、行きません。
文章には、それを書いた人間の【すべて】が映し出されるため、個人の性格、喜怒哀楽、生活態度の癖なども含め、それまで考えてきたことすべてを、いったん思いっきり見つめ直すことから始める必要があるのです。
毎年、推薦入試の数週間前になって、初めて「小論文の書き方がわからな
いので、教えて欲しい!!」と塾に飛び込んでくる生徒が、数人います。もちろん【来る者は拒まず】が当塾のモットーですから(笑)、その要求に応えるべき、指導は行いますが、ハッキリいうと、そんな短期間での小論文指導では、猛烈な倍率の推薦入試を突破すること自体、難しくなります。
推薦入試を「運だめし(度胸だめし)」ではなく、本気でトライしたい方、できるだけ早めの講習をオススメいたします。